OWLの思考

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2016-01-01から1年間の記事一覧

HR Tech ―概要と国内サービス比較―

はじめに 最近、メディア等(例えば人工知能で職場が変わる?)で、人工知能などのIT関連技術を活用して、人事を変えていくという試みが取り上げられている。 人事分野の研究者を目指す者としては、非常に興味のあるトピックであり、概要と国内サービスについ…

仕事雑感

はじめに 企業で働く従業員は日々の仕事に埋没・適応しているため、今の状態に慣れてしまい思考の枠組みが固定化していると感じる。それを仕事から少し離れた視点から考え直してみたい。佐伯 (2014) は学問を職業とする人には「自分は何を対象としてどのよう…

組織で働くことに対するマイナスイメージの背景

導入 先日、とある機会に宇野弘蔵の『価値論』を読んだ。宇野の文体は非常に洗練されておりゆえに読みにくいと言われるそうだが、私はそのマルクス理解は素晴らしいと感じた。以前から『資本論』には興味があったが難解なイメージがあり読めずにいたが、この…

人事の歴史

歴史 1960年代… ・人事管理(Personnel Management, PM):労働市場論や労使関係論など応用労働経済学を理論的基礎 ←「伝統的管理モデル」…テイラー(F. W. Taylor) の科学的管理法、ファヨール (J. H. Fayol) の管理論 // 現在の成果主義賃金の源流となる「差…

会社組織におけるインセンティブの重要性 ~『ゼミナール経営学入門』より~

従業員のエネルギーと企業のインセンティブ この本の第9章では組織マネジメントの全体像が明らかにされた。そこでは個々に様々な目的や思考パターンを持った主体的な存在である従業員が、協力して業務行動や学習を行うことで、企業の業績が現れるということ…