OWLの思考

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2017-01-01から1年間の記事一覧

仕事観の変遷④(マルクス)―【前編】労働の“対象化”と“疎外”

古典を紐解くことで仕事観の変遷を概観する試みも第4回目となった。かなりお堅い内容だと思うが、それなりに多くの方にお読みいただいているようで、「仕事」や「働く」ということに対する世間の関心の高さがうかがえる。先日も某所で「仕事観の変遷①(古代…

仕事観の変遷③(産業革命期)―「野生人」と「ミニマリスト」の生き方と働き方

仕事観の変遷シリーズの第3回目である。第1回は「仕事観の変遷①(古代ギリシャ)―労働を取り除く or 積極的に評価する」、第2回は「仕事観の変遷②(キリスト教社会)―仕事観の背景にある宗教」と題して、過去の仕事観をひもとくことで、現代、あるいは未来の…

日本の現代社会と他者―比較によって揺さぶられるという経験

今回は趣向を変えて、私が以前発表した卒業論文の紹介を行いたい。その動機は論文で行った現実分析が現代社会を生きる人々、特に私と同世代の若者に広く共感されるのではないか、またその分析が人々の日々の生活に役立つのではないか、と実感したからである…

仕事観の変遷②(キリスト教社会)―仕事観の背景にある宗教

様々な時代の様々な仕事に対する考え方(仕事観)を参照することで自分に合った働き方を模索しよう、という試みの第2回である。前回は「仕事観の変遷①(古代ギリシャ)―労働を取り除く or 積極的に評価する」と題して、労働に対する2つの正反対の考え方を紹…

仕事観の変遷①(古代ギリシャ)―労働を取り除く or 積極的に評価する

1. はじめに(問題意識) 様々な時代に様々な人々が「働く」、「労働」、「仕事」に関して思索を巡らせてきた。それらについての解釈が労働観・仕事観と呼ばれるものである。現代は過去のどの時代よりも働き方の選択肢が多い時代となっている。どの産業で、…